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ニー・エクスプレス・テリトリーは、アメリカ西部と自然史の野外博物館のようなところです。観光客は誰でも展示品の中に入って遊び、直接に触れる体験ができます。古き時代の西部では、沿道の町に定住した人々のために、手紙や郵便物を届ける早馬が駆け抜けていました。それがポニー・

エクスプレスです。今日では国道50号線となり、近代的な自動車に乗った人々がかつての馬の道程を辿ります。そして「アメリカで一番寂しい道路」と呼ばれるようになりました。名付けたのは雑誌「ライフ」の記者で、50号線が国内の高速道路のうち最も人通りが少ない直線コースであることを表しています。

50号線を西から東へ向かうと、まずファロンという小さな町とラホンタン・バレーを通過します。アメリカで初めて、「40マイル砂漠」といわれる土地に水道を引き、肥沃で生産性の高い農場、牧場づくりを成功させた町です。一度はさびれたこの町にも、毎年9月のカンタロープ・フェスティバル、5月のファロン航空ショー、7月のオール・インディアン大祭とパイオニア・デーには、大変多くの人々が集まります。ファロン海軍航空基地は、戦闘攻撃訓練所「トップ・ガン」の所在地でもあります。

ファロンのすぐ東にあるグリムス・ポイント考古学史跡の歩道には、岩面陰刻と呼ばれる画像を彫り込んだ縁石が敷かれています。これは8000年以上も前に栄えた古代文明の遺物です。

更に東へ行くと、ポニー・エクスプレスで往来していた人々が開いた鉱業の町、オースティンを通り、ユリーカに出ます。ユリーカは、1870年に採鉱の最盛期を迎え、その歴史をそのまま今に伝えています。

ユリーカではジャクソンの家に一泊してみてはいかがでしょうか。1877年に建てられたものでしたが、後に再建され、現在は寝室2つにバスルーム2つとメインストリートを臨むバルコニーがついて、お手ごろな料金のスイートとして提供されています。団体旅行の方には、ユリーカ・オペラ・ハウスのツアーがお勧めです。この建物は1991年に復旧され、グランド・ホールと宴会用の部屋は、ミーティングやショーに最適です。

更に東へ進むと、銅鉱のあったイーリーの町に入ります。鉄道歴史博物館が2つあり、そのうちのひとつでは、初期入植者たちの生活と採鉱の様子を見ることができます。本物の石炭で走る蒸気機関車に乗ることもできます。汽車マニアの方なら機関士になって、山あいの峡谷へ往復14マイル、2時間余りの旅をお楽しみください。

イーリーは静かなグレイト・ベイスン国立公園の入り口にもなっています。スリル満点のレーマン洞窟を探検し、珍しい岩の芸術が見られる、1日ツアーに最適のスポットです。ここにはブリスルコーン・パインと呼ばれる幹がねじれた松の古木があり、旧約聖書の天地創造後わずか700年しか経っていない時から生息しています。ハイキングコースを辿れば、万年雪の氷原で知られるウィーラー・ピークの頂上へと続き、湖の冷水に触れることもできます。

ポニー・エクスプレス・テリトリーはどこまでも続くかのように見える山々に囲まれ、その中に100年以上も栄えた鉱業の町がいくつもあります。平原を一直線に延びる高速道路からも、険しい山の頂きからも、素晴らしい眺めを楽しむことができます。「アメリカで最も寂しい道路」はアメリカで一番美しいところへ連れていってくれる道路でもあるのです。ネバダの鉱山は金銀に増して価値のあるもの。古き遺産と新しき友情、州政府もこの宝物を発見し、保存に力を入れています。